フェンスの選び方
「フェンス」と検索してみると約1890万件がヒットします。
その中からメーカーのページを開いても数が多すぎて、「正直何を選べばいいのかよく分からない」という方がほとんどではないでしょうか。
そこで設置場所別にどんなフェンスを選べばいいのか、“フェンスの選び方”をご紹介します。
CASE1 門周り・家の正面
CASE1 門周り・家の正面
キロおすすめフェンス
YKKAP ルシアスフェンス、LIXIL フェンスAA、三協アルミ フレイナフェンス
門周りは家の顔となる部分です。
ここには少し高くても一番お気に入りのフェンスを設置してください。
最近の主流は半目隠しの木目調タイプです。
完全目隠しタイプでもいいのですが、全部隠してしまうと訪問者の方に圧迫感や閉塞感を与えてしまうので、できれば少しでも隙間のあるタイプがいいでしょう。
もっと開放的にしたいという方は、植栽との組み合わせをおすすめします。
特にフェンスが開放的すぎると、リビングなどプライベート空間が丸見えになってしまいますので注意が必要です。
ただし、植栽で埋め尽くす必要はありません。
「アイストップ」といって、シンボルツリーが1~2本あるだけでも人の目線は他に行きにくくなります。
シマトネリコ、ハナミズキなどの枝ぶりのいい常緑樹にするのがコツです。
また、最近は車庫とアプローチが一体となったオープン外構が主流です。
オープン外構はブロック積みが無く、地面から直接フェンスを建てることがあります。
この場合は、画像のようなスクリーンフェンスがいいでしょう。
スクリーンフェンスは160cm~200cmくらいの高さ設定になっていますので、必要な高さを選んでください。
目隠しフェンスの中にはルーバータイプのものが多くラインアップされています。
ルーバーとは横長の細い板を平行に並べたもので、正面から見ると隙間はありませんが、斜め下から見ると風や光を通す隙間があります。
「ルーバーフェンスは本当に風を通すのか?」というご質問をよくいただくのですが、フェンスの裏側に顔を近づけると確かに風を感じます。
アルミフェンスのルーバーは2~3ミリくらいの隙間しかないので、
髪の毛がなびくほどの風が通ることはありません。
●高さ選びのポイント1
道路から見た視線の高さより玄関ポーチやリビングの床の高さの方が高いので、道路から見たら大丈夫かな?
と思った高さでも家の中から見たら丸見え!なんてことも考えられます。
長い棒などで目印を付けて家の中や玄関ポーチからの見た目をイメージしてみてください。
CASE2 隣地境界線
CASE2 隣地境界線
キロおすすめフェンス
YKKAP シンプレオフェンスT2型、LIXIL ハイサモア、三協アルミ スーパー速川
隣地境界のフェンスはお隣の方以外には見えない部分なので、たて格子だけのシンプルなフェンスを選ぶことをおすすめします。
家の周りすべてを同じフェンスでコーディネートするのもいいのですが、はっきり言ってもったいないです。
通常、アルミフェンスの横幅は約2mです。
仮に20m分取り付けるとなれば10枚のフェンスを使用します。
フェンス本体の価格が1万円違うだけで10万円の差が出てしまいます。
販売する側の当店としては嬉しいことなのですが、お客様としては出来れば価格も抑えたいのではないでしょうか。
隣地境界など目立たない部分にはお値打ちなものを取り付けて、家の正面により良いフェンスを設置するとコストパフォーマンスが高くなります。
●高さ選びのポイント2
隣地境界にはほとんどの場合、ブロック積みがされていると思います。
ブロック積みと言っても高さは20cm~40cmくらいの低いものが多いでしょう。
とは言うもののフェンスを高くする必要もあまりないでしょう。
隣地境界に使うフェンスはあくまでも「ここが境界線です」と仕切を分かりやすくするためのものです。
特別な理由が無ければ、高さ80cmのフェンスを設置するのが一般的です。
下のブロックと合わせれば、フェンスのてっぺんまでの高さが100~120cm位になりますのでしきりとしては十分です。
CASE3 道路境界線
CASE3 道路境界線
キロおすすめフェンス
YKKAP シンプレオフェンス、LIXIL プレスタフェンス、三協アルミ レジリア
道路境界のフェンスがある意味いちばん悩みやすいかもしれません。
家の側面や背面などで道路沿いにある部分のフェンスは、隣地境界と同じで距離が長くなるのであまり高級なフェンスにする必要はありません。
かと言って、あまり隙間の多いフェンスでも見た目に貧相になりがちです。
そこで、道路境界にはアルミメッシュフェンスはいかがでしょうか?
これまで見てきたフェンスと同じようにアルミの枠ではありますが、パネル部分はアルミ線材でメッシュになっています。
たて格子よりも少しだけおしゃれ感がありませんか?
ただ、かなり開放的なフェンスなのでそれが気になる場合はもう少し目隠し要素の高いフェンスにされてもいいかと思います。
●高さ選びのポイント3
道路境界のフェンスは隣地境界のフェンスと同じ高さのものを選んでください。
ブロック積みの高さが違う場合はフェンスの高さを60cmか100cmに変更するとフェンスのてっぺんの高さが揃うので見た目にきれいです。
なるべく正面のフェンスより低くなるように設置すると、より納まりが良くなります。
CASE4 浴室前、玄関横などの目隠し
CASE4 浴室前、玄関横などの目隠し
キロおすすめフェンス
YKKAP シンプレオフェンス、LIXIL フェンスAB、三協アルミ レジリア
浴室の前や隣人と顔を合わせやすい玄関横などプライバシーを守りたい場所に目隠しフェンスを設置したいというお問い合わせが非常に多くあります。
画像のようにフェンスを2段にすることによって背の高いフェンスに変更することができます。
2段フェンスはそれだけ荷重がかかりますので、画像のように一般的にはフェンスの柱を地面に直接埋め込んで独立させます。
そうなると元からあるブロック積みがあると建てられませんので、内側に設置することになります。
どうしてもブロック積みを使いたい、という場合はYKKAPの2段フェンスにのみ「ブロック建て用」が用意されていますのでそちらをご利用ください。
2段フェンスをご要望のお客様の中には、「目隠しは上の部分だけでいい」という方も多くいらっしゃいます。
2段フェンスの場合、上下で別々のフェンスを取り付けることができます。
画像のような形になります。
さらに、「フェンス自体を上段だけに取り付けて下段は何もない状態にできないか?」というご質問もいただきます。
結論から申し上げますと、これも可能です。
ただし、何もないところで下段にフェンスも付いていないと不審者の侵入などを容易にしてしまいますので、ブロック積みか植栽などがある場合のみにしたほうが良いでしょう。
●高さ選びのポイント4
目隠しの為のフェンスなので最低でも190cm位はあったほうがいいです。
設置した後に「もう少し高くすれば良かった」と後悔しても建て替えるには柱からすべて取り換える必要があるので、コスト的にも負担がかかります。
特に玄関横の場合は玄関ポーチに立った時の高さを考えないと意味がなくなってしまいます。
ただし、玄関横にあまり大きなものを設置するとお隣に悪い印象を与えかねないので、できればお隣の方にも設置することをお知らせしておくのがベストです。
CASE5 駐車場まわりなど
CASE5 駐車場まわりなど
キロおすすめフェンス
YKKAP イーネットフェンス、LIXIL ハイグリッドフェンス、三協アルミ ユメッシュフェンス
住宅以外で駐車場など不特定多数が利用するような広い場所にふさわしいのがスチールメッシュフェンスです。
ここまでご紹介してきたアルミフェンスとは違い、衝撃に強いスチール製なのでボールが当たったりしても破損しにくいのが特長です。
アルミと違って錆びてしまうのではないかというお問い合わせもいただきますが、表面には樹脂コーティングがしてありますので、そう簡単には錆びたりしません。
また、1枚当たりのコストも抑えられますので長い距離に取り付けるには非常に適したフェンスです。
●高さ選びのポイント5
住宅の場合は数段のブロック積みの上に高さ80cmのフェンスを取り付けるのが一般的ですが、駐車場など長い距離の場合はコストのことも考えてブロック積みをせずに直接地面に柱を建てることが多いです。
普段、管理する人もいない場所なので高さ180cm~200cmのものを選ぶのがいいでしょう。
☆門扉を選ぶポイント
☆門扉を選ぶポイント
オープン外構でない場合、フェンスを設置すると門扉も取り付けることになると思います。
そこで、門扉はどのように選べばいいのかを簡単にご紹介します。
まず一つめですが、門扉はフェンスと同じ型のものを選んでください。
門扉は建物正面に設置するフェンスと同じで「その家の顔」となる部分と考えると、少々お値段が高くても、後々のことを考えると良いものを選ぶのが得策です。
ただ、高いもの、気に入ったものなら何でもよいというわけではありません。
外構(エクステリア)はトータルコーディネートが大切です。
できればフェンスと同じ型のものを選んでください。
当然ですが、色も揃えると違和感なく調和します。
二つめのポイントは、門柱(門塀)と同じか少し低く設置してください。
いくら立派な門扉だからと言って門扉が門柱より背が高いととても不細工な門周りになってしまいます。
どうしても背の高い門扉にしたい場合は、門柱の高さもそれに合わせて高く作ってください。
三つめのポイントは、親子開きです。
少し前まで左右が同じ幅の両開きが主流でしたが、最近は親子開き(左右で幅が違う門扉)が増えてきています。
やはり大きめの門扉の方がストレスなく出入りできますし、どうしても開口全部を開きたい場合は子扉を開ければいいのです。
親子開き自体は昔からあったのですが、なぜかあまり使われませんでした。
好みもありますが、当店としては親子開きをお勧めいたします。
長文でしたが、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
文章では伝わりにくい部分も多々あったかと思います。
当店では無料現地調査を実施しておりますので現場でいろいろとご質問いただいても構いません。
当然、メールやお電話でのお問い合わせも承っておりますのでお気軽にご連絡ください。
お待ちしております。