ウッドデッキと縁側どちらがおすすめ?
特徴からメリット・デメリットまで解説
ウッドデッキと縁側は、いずれも屋内と屋外をつなぐ、魅力的な空間を作り出す設備です。
自宅にウッドデッキと縁側のどちらを設置しようか、迷っている方もいるでしょう。
この記事では、ウッドデッキと縁側の違いや、それぞれのメリット・デメリット、どのような家におすすめなのかを詳しく解説します。
ウッドデッキと縁側の違い
ウッドデッキと縁側は、どちらも屋内と屋外をつなぐ空間ですが、その特徴や用途には大きな違いがあります。ここでは、それぞれの特徴を詳しく解説します。
ウッドデッキと縁側の違い
ウッドデッキとは
ウッドデッキは、一般的にリビングから庭に続く窓に設置される、屋外スペースです。家族や友人とバーベキューを楽しんだり、洗濯物を干したりとさまざまな用途で活用することができます。
材質は大きく分けて「天然木」と「人工素材(樹脂・人工木)」の2種類があります。天然木は、種類によって耐久性は異なりますが、木目の美しさや自然な風合いを楽しむことができます。一方、樹脂や人工木は天然木に似せて作られた人工素材で、耐久性が高くメンテナンスが容易という点が特徴です。
縁側とは
縁側とは、日本の伝統的な家屋に見られる、室内と屋外をつなぐ通路のような空間です。
その形状や設置場所によって、以下の4種類に分類されます。
くれ縁(内縁) |
広縁 |
濡れ縁(外縁) | 落ち縁 |
それぞれの特徴を見ていきましょう。
・くれ縁(内縁)
くれ縁(内縁)は、室内に設けられた縁側です。雨に濡れることがないため、さまざまな用途で活用できます。
例えば庭を眺める場所として、あるいは家族や友人とリラックスして過ごすための憩いの場として、季節や天気を問わず利用でき、四季の移ろいを室内から楽しめます。
・広縁
広縁は、その名の通り広いスペースを持つ縁側のことです。元々は玄関と部屋を行き来するための通路としての役割を持っていましたが、現在では憩いの場として活用されています。
旅館でよく見られる空間で、椅子とテーブルが設置されていることも多いです。広々としたスペースを生かして、茶道や華道などの日本文化を楽しむ場としても利用されます。
・濡れ縁(外縁)
濡れ縁(外縁)は、家の外側に設けられた縁側のことです。雨に濡れることから「濡れ縁」とも呼ばれています。
庭や外の景色を直接楽しむことができ、腰をかけて休んだり、お茶を飲んだりするスペースとして利用されるのが一般的です。夏場は涼をとる場所として、また四季折々の風景を楽しむ場所としても活用できます。
・落ち縁
落ち縁は、建物の床面より低く設置された縁側のことです。落ち縁という名称は、床面を一段落とすことに由来します。視点が下がることで庭との距離を近く感じさせる効果があります。そのため、庭の景色をより身近に楽しむことができるのが特徴です。
落ち縁は、一般的には屋外と面しています。段差があるため窓を開けた際にホコリや雨水が屋内に入りにくい構造になっています。また、夏場は涼しい外気を取り込みやすく、冬場は冷たい空気の侵入を防ぐ役割も果たします。
ウッドデッキと縁側の比較
ウッドデッキと縁側の比較
ここではウッドデッキと縁側を、以下の3つの点から比較していきます。
・施工方法・構造の違い
・耐久性の違い
それぞれチェックしていきましょう。
活用シーンの違い
ウッドデッキと縁側は、その特性から活用シーンに大きな違いがあります。
ウッドデッキは、アウトドアリビングとしての機能を持ち、家族や友人とともにアクティブに楽しむためのスペースとして利用されます。バーベキューやホームパーティー、ガーデニング、子どもたちの遊び場としての利用が多いのが特徴です。また、洗濯物を干すスペースとして活用する方も多くいます。
一方の縁側は、部屋と部屋を行き来するための廊下としての役割や、四季折々の風景を楽しみながら静かにくつろぐためのスペースとして活用されます。縁側に腰掛けて庭を眺めたり、お茶を飲んだりすることが一般的です。
施工方法・構造の違い
ウッドデッキと縁側は、施工方法や構造にも大きな違いがあります。
ウッドデッキは家自体に付随しているものではありますが、釘付けをしているものではありません。そのため、既存の建物に後付けで設置することが可能です。地面に基礎を作り、その上に木材や人工素材の床板を敷き詰めて作られます。施工期間も比較的短く、DIYで設置することも可能です。
一方、縁側は、持ち運び可能な「独立タイプ」の縁側と、家自体に打ち付けて移動できない「壁付けタイプ」があります。濡縁であれば持ち運び可能な「独立タイプ」の施工ができ、広縁であれば移動はできないので「壁付けタイプ」の施工になります。
独立タイプ | 壁付けタイプ |
材料面では、ウッドデッキは主に木材や人工木材が使用されますが、縁側は家屋と同じ木材や建材が用いられることが一般的です。このため、縁側は家屋との一体感が高く、伝統的な和の雰囲気を演出しやすいという特徴があります。
耐久性の違い
ウッドデッキは家屋ではないため、縁側よりも安価な材料や構造で作られることが多いです。また、直射日光や風雨にさらされるため、縁側に比べて傷みやすくなる傾向があります。
一方、縁側は家屋と同じ耐久性の高い木材を使用し、建築過程で作られるため、家と同じくらいの耐久性を持ちます。適切なメンテナンスを行えば、長期間にわたって使用することができます。
ただし、近年では高耐久性の人工木材やコンポジット材(複数の素材を組み合わせて強度・耐性を高めた素材)を使用したウッドデッキも増えており、メンテナンス頻度を抑えつつ長期間使用できる製品も登場しています。素材の選択や適切なメンテナンスにより、ウッドデッキの耐久性を高めることも可能です。
ウッドデッキ、縁側のメリット・デメリット
ウッドデッキ、縁側のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・子どもの安全な遊び場になる ・家族や親戚を集めてバーベキュー などを楽しめる ・部屋の延長として使って広々空間を 演出できる ・洗濯物を干すのに最適なスペース |
・定期的なメンテナンスが必要 ・外に設置するため、庭が狭くなる |
ウッドデッキの最大のメリットは、生活空間を大きく拡大できる点です。屋根やシェードを取り付けることで、雨の日でも洗濯物が干せるようになり、日常生活の利便性が向上します。
さらに、フェンスを併設することで目隠し効果が期待でき、プライバシーを確保しながら屋外空間を楽しむことができます。子どもの遊び場や、趣味のスペースとしても活用可能です。
一方で、ウッドデッキにはいくつかのデメリットもあります。最も大きな課題は、定期的なメンテナンスが必要な点です。紫外線や風雨にさらされるため、数年に一度は再塗装が必要になります。
また、広いスペースを占有するため、庭が狭くなってしまう可能性があります。これらのデメリットを考慮し、自分のライフスタイルに合うかどうかを判断しましょう。
縁側のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
・日本家屋特有の風情を味わえる ・夏の暑さと冬の寒さをコントロールできる ちょっとした休憩ができる ・近所の方や友人が訪ねてきた際に玄関よりも 声をかけやすく、 コミュニケーションがとりやすい |
・専用スペースの確保が必要 ・防犯面でのリスクも考慮する必要がある |
縁側の最大のメリットは、日本家屋特有の風情を味わえる点です。
また、室内に設けられた縁側は、日射や外気温による影響を緩和する役割も果たします。居住スペースと室外の間に縁側があることで、夏場は直射日光を遮ることで室内の温度上昇を抑え、涼しい環境を保つことが可能です。冬場には、外気との接触を減らし、暖房効率を向上させるため、暖かさを保ちやすくなります。
縁側のデメリットとしては、縁側を設置するためには専用のスペースを確保する必要があり、これにより室内スペースが狭くなる可能性があることです。
さらに、防犯面でのリスクも考慮しなければなりません。特に、外部に面した縁側は侵入の経路として利用される可能性があるため、しっかりとした防犯対策が求められます。窓や戸締まりの強化、センサーライトの設置など、安全性を高める工夫をしましょう。
ウッドデッキ、縁側がおすすめなケース
ウッドデッキ、縁側がおすすめなケース
ウッドデッキと縁側、それぞれに適した家や生活スタイルがあります。ここでは、どのような場合にウッドデッキや縁側がおすすめなのかを紹介します。
あなたの家や生活に合ったものを選ぶために、ぜひ参考にしてください。
ウッドデッキがおすすめなケース
以下のようなケースでは、ウッドデッキがおすすめです。
● すでに建築された家への設置
● 子どもやペットの遊び場にしたい
● バーベキューや食事を取る場にしたい
● 洗濯物を干したい
● プランターなどを置いてガーデニングを楽しみたい
ウッドデッキは、既存の住宅に後付けで設置できるため、リフォームやリノベーションの際に人気です。
子どもやペットの安全な遊び場として活用できるほか、友人や家族を招いてのバーベキューやパーティーにも適しています。アクティブな屋外生活を楽しみたい家族にとって、魅力のある理想的な空間となるでしょう。
また、洗濯物を干すスペースとしても重宝し、日常生活の利便性を高めます。ガーデニング愛好家にとっては、プランターを置いて植物を育てる楽しみ方もあります。
縁側がおすすめなケース
以下のようなケースでは、縁側がおすすめです。
● これから建築する家への設置
● 伝統的な日本家屋や日本庭園と調和する家
● 庭や外の景色を楽しみたい
● 畑仕事やガーデニングをする際にサッと腰を掛けられる休憩の場がほしい
● 友人や近所の方が訪ねてきた際に気軽にコミュニケーションを取れる場がほしい
縁側は、新築時に設計・施工するのが一般的です。
伝統的な日本家屋や日本庭園との調和を重視するのであれば、縁側は魅力的な選択肢といえるでしょう。庭や外の景色で四季の移ろいを感じながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
また、近所の方や友人とのコミュニケーションの場としても機能します。
まとめ
まとめ
ウッドデッキと縁側は、どちらも屋内と屋外をつなぐ魅力的な空間です。ウッドデッキは、既存の住宅にも後付で設置でき、子どもの遊び場やバーベキュースペース、洗濯物干し場として多目的に活用できます。縁側は、新築時に設計・施工するのが一般的で、四季の移ろいを感じながら落ち着いた時間を過ごせます。
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