カーポート設置前に知っておきたい!隣地境界と近隣トラブルに関して
カーポートは自宅の駐車スペースに設置して車を雨や風、ほこりなどから守るアイテムです。手軽に設置できる一方で、設置の際には近隣とのトラブルに注意する必要があります。
この記事では、カーポート設置前に確認しておくべき隣地境界と近隣トラブルについて解説します。
カーポートは建築基準法上の構築物
カーポートは建築基準法上の構築物
カーポートは2〜4本程度の柱に屋根を取り付け、車を雨や風などから守る役割があります。
ガレージとは違い、簡易的な構造のため建築物には含まれないように見えますが、法律上ではカーポートも建築物に含まれます。
建築基準法では屋根、柱、もしくは壁のある工作物、かつその土地に固定されているものはすべて建築物という扱いなので注意しましょう。
カーポートと隣地境界線との距離が重要
カーポートと隣地境界線との距離が重要
カーポートが建築物ということは、住宅などの建物と同じように建築にまつわる法律を守って設置する必要があります。
土地には隣地境界線があり、これは隣の土地と自身が所有する土地の境界のことです。
隣地境界線がある一方、隣地境界線ギリギリまで建築物を作っていいというわけではありません。
法律上では、隣地境界線から建築物までの距離は50cm以上離れていなければならないと決められています。この50cmという基準は壁からの距離を指します。
その他基準については各自治体によって異なるため、建築課への確認が必要です。
近隣トラブルを避けるために隣地境界線の位置を事前確認すべき
近隣トラブルを避けるために隣地境界線の位置を事前確認すべき
カーポートを設置する際は、隣地境界線をしっかり意識したうえで余裕を持った位置であることを確認しましょう。
隣が空き地であるなど雨水が流れ込んでも影響がない場合は、法律で定められたギリギリの距離にカーポートを設置しても問題ありません。
しかし、屋根の形状や土地の条件によっては50cm離すだけでは不十分な可能性もあるので設置の際には注意してください。
・雨水が隣の土地へ流れ込む
カーポートが隣地境界線ギリギリに設置されると、カーポートの屋根が受け止めた雨水が隣の土地へ流れ込んでしまいます。
跳ねた水が隣の家の外壁を汚してしまったり、ベランダを水浸しにしてしまったりする可能性もあります。
このような場合、隣地境界線から50cm以上離してカーポートを設置していても、近隣トラブルになる可能性が十分にあるので注意してください。
・雨樋を設置する
50cm以上離しているのに雨水が隣の土地へ流れ込んでしまう、今までは問題なかったものの隣の土地に住宅が建てられたため近隣トラブルを事前に避けたいという場合は、カーポートに雨樋をつけるという方法もあります。
カーポートの屋根が受け止めた雨水を、雨樋を使って自身の所有する敷地内に流すように設計しましょう。
そうすることで、雨水が飛び散ったり、思わぬ方向に水が跳ねたり垂れたりすることを防げます。
カーポートを設置する際は隣地境界線に注意
カーポートを設置する際は隣地境界線に注意
カーポートを設置する際に気を付けたい隣地境界線について解説しました。
カーポートも建築物とみなされる以上、建築にまつわる法律を遵守する必要があります。
設置前に位置関係を充分確認することはもちろん、問題が発生した場合は速やかに対処をして近隣トラブルを防ぐようにしてください。