2段フェンスのご案内
新築や中古住宅に引っ越してからしばらく経って、近隣や前面道路からの視線が気になったなんてことはございませんか。
そんな時にはカーテンをつけたり、生垣を作ったり、ルーバーラティスフェンスを買ってきたり・・・様々な方法があると思います。
ただカーテンは暗くなるし生垣は手入れが面倒、ラティスは木が腐るし・・・。
ということで一番メンテナンスがいらなくて、かつ圧迫感が少なくすむ方法の一つとして、当店ではアルミ目隠しフェンスをおすすめします。
アルミフェンスについて知っている方は「フェンスの高さって1mぐらいまでしかないよね。私は1.8mぐらいの高さの目隠しが欲しい」という方もおられるでしょう。
そんな時におすすめなのが2段フェンスです。
これは通常よりも太い(強度のある)柱を使ったフェンスのことです。
本体を上に2段に重ねることで、高さを出しつつ様々な組み合わせによるデザイン性を高めることもできるというわけです。
今回は、YKKAPを中心に、この2段フェンスについて紹介していきたいと思います。
この記事を読んでわかることは下記の通りです。
・近隣の視線が気になったときに、2段支柱の目隠しフェンスがおすすめ!
・2段フェンスには自立建てとブロック建てがあり、メリットとデメリットがある
・目隠しリフォームとして、上だけ目隠しなどの効率のよい設置方法がある
2段支柱の種類について
2段支柱の種類について
2段フェンス用支柱は、ブロック積の上に建てられるタイプ(ブロック建て用)と地面に柱を埋め込んで建てられるタイプ(自立建て用)の2種類があります。
両者の違いは、柱の太さです。下図をご覧ください。
今ついているフェンスを解体して新しく2段フェンスに交換する場合にはブロック建て用をお奨めします。
※フェンス本体の最大高さは100cmが一般的ですので、それ以上高くしたい場合に2段支柱をお選びください。
自立建て用支柱について
自立建て用支柱について
地面に直接柱を建てる“柱建て用支柱”は2段支柱と3段支柱の2種類があります。
2段支柱は最大高さが1922.5mmですので、これだけでも目隠し機能としては十分と言えます。
3段支柱ともなると最大で2845mmもありますので、ご近所の2階からの目線もかなり防ぐことができます。
どちらにしても、これだけ背の高いフェンスを施工するにはそれなりに太くて丈夫な柱が必要となるのです。
自立建て支柱の特長について
自立建て支柱の特長について
2段支柱、3段支柱という名前の通り、フェンス本体を上下に並べて設置します。
そうなると上下のフェンスにすき間ができたりしないか心配になりますが、YKKAPの多段支柱は上下のフェンスにすき間ができません。
また、上下のフェンスの組み合わせは自由ですので、上下共に目隠しフェンスにしてもいいですし、図のように上は目隠し・下は縦格子という組み合わせもOKです。
もう一つの大きな特長は、上図のように控え柱がないことです。
上図は2段支柱を中から(敷地内から)見た状況ですが、どんなに高くなっても控え柱がないので敷地が広く使えますし、見た目にもスッキリしています。
2段支柱の基礎
2段支柱の基礎
フェンスと取り付ける予定の場所がかなり水平な場合は、地面に穴を開けてそのまま柱を固定します。
しかし、設置の距離が長い場合や敷地が水平でない場合は“独立基礎ブロック”というものを使用します。
ホームセンターなどでもたまに見かけると思います。 大きさはフェンスの高さによって変更します。
これを地面に埋めて、モルタルなどで固定します。最後にブロックの穴に柱を固定して完成です。
ブロック建て用支柱について
ブロック建て用支柱について
B(コンクリートブロック)を利用して柱を立てるブロック建て用支柱は、強度面の問題から2段支柱のみの仕様となります。
ブロック建て支柱も最大高さが1922.5mmありますので、一般的な住宅であればこれで十分目隠し機能を果たしてくれます。
ただし、自立建て用の支柱と比べて、柱が一回り以上小さいため、施工には様々な制約があります。
次にその成約(特徴)についてご紹介します。
ブロック建て支柱の特徴
ブロック建て支柱の特徴
<赤枠は柱が建っている場所>
まず一つ目は柱の本数です。自立建ての2段フェンスは約2mスパンで柱を立てますが、ブロック建て用は1mスパンで柱を立てる必要があります。
単純計算2倍ですので、それだけ材料費が高くなります。
次に柱の埋め込み深さです。
1段施工のフェンス(一般的なフェンス)は、埋め込み深さが160mm前後のものが多いです。
これはブロックの高さ(約200mm)に起因しています。
ブロック1段に納まる長さにすることで、施工性が高くなるのですが、ブロック建て2段支柱は、深さが265mm必要となります。
そのため、ブロック積の段階からこのフェンスを立てることを計算しておかないと、実際に施工をする際に余計な工事代と手間をかける可能性がございます。
3つ目に控え柱の存在です。
これは簡単にいうと斜めのつっかえ棒です。
T170とT190の高さの場合、1本おきにこの柱を立てる必要があります。
斜めになっている分通行の邪魔になりますので、例えば勝手口前などスペースがあまりない場所にはあまり向きません。
図面上は30cm以上歩くスペースに干渉してくることもあります。
ブロック建てと自立建ての違いをまとめると・・・
ブロック建てと自立建ての違いをまとめると・・・
2種類の2段支柱を簡単に比べると、次のようになります。
どちらの柱を使うべきかの一つの参考にしてもらえると幸いです。
自立建て用2段支柱 | ブロック建て用2段支柱 | |
---|---|---|
柱の間隔 | 約2m< | 約1m |
柱のサイズ | 66×78(mm) | 42×40(mm) |
施工場所 | 独立基礎 | ブロック |
控え柱 | いらない | 1本おきに必要 |
柱の埋め込み深さ | 550mm | 265mm |
材料費について | 柱が少ない分、安くすむ | 柱が多い分、高くなる |
工事代について ※あくまで傾向です。実際は施工業者様に見積を取りご確認ください |
穴を掘る深さと独立基礎自体だけ見ると高い。 ※ただしブロックを積むよりは安い。 |
事前にブロックを積んでいる場合は安い。 ※ただし穴が空いていない場合などは高くつく可能性もある |
取付できるフェンスの種類 | 縦格子から目隠しまでOK | 縦格子から目隠しまでOK |
すでにメッシュフェンスがついている場所を目隠ししたい場合は?
すでにメッシュフェンスがついている場所を目隠ししたい場合は?
当店によくある問い合わせの一つに、「すでにハウスメーカーが外柵フェンスを設置してくれているのですが、ご近所から丸見えなので、目隠しフェンスに変更したい。」というものです。
この場合はどちらの支柱が適しているのでしょうか。
「ブロックがすでにあるのだから、ブロック建て用2段支柱がいいのでは?」と思う方も多いかと思いますが、実はほとんどのお家で自立建て用を採用しています。
その理由は、既設のブロックを利用することが難しいことです。その理由として柱の太さがあります。
まず通常のフェンスと2段フェンスでは、柱の太さが違います。
また、ブロックを直線に設置しようとすると、フェンス本体がまっすぐつながっていないといけません。
既設のフェンスは、小さい柱の太さに合わせた取り付けしているため、2段支柱が入らないのです。
ではどのように施工をするのか。
それはブロックの内側に柱を立てる形で、自立建て用の柱を立てるという方法です。
よく見ると、下段のメッシュフェンスはもともとのブロックについているものである事がわかるでしょうか。
このように下段にはフェンス本体を取り付けない形をとる事も可能です。
メーカーによって商品の仕様は異なる
メーカーによって商品の仕様は異なる
ここまでYKKAPの2段支柱について紹介しました。
ですが、実際にはメーカーによって商品仕様は異なってしまうので、YKKAPと並ぶ大手メーカーであるLIXILについてもご紹介しましょう。
LIXILの部材の構成要素は上記のようになります。
特に忘れがちなのがBのブラケットとCの継手です。
特にブラケットはフェンスの種類と上下フェンスの組みあわせ方法、さらに取り付け方法によって部材の種類と数量が変わってきます。(下図参照)
無駄がないといえばそうかもしれませんが、非常にわかりにくく、部材を頼み忘れると工事がストップしてしまい、逆に予算がかかってしまうこともあります。
継手については、フェンスとフェンスを直線でつなぐものとなります。
YKKAPはフェンス本体にこの継手が付属されているので、追加で注文する必要はないのですが、
LIXILや三協アルミでは柱に付属しているため、多段柱の場合には別途購入をする必要があります。
こちらも買い忘れが多い部材となりますので、ご注意ください。
ざっとご説明しましたが、YKKAPにしてもLIXILにしても、部品のピックアップから工事まで素人がDIYでやろうとすると意外と難しいものです。
エクステリアのキロでは「部品のピックアップ」または「フェンスの設置工事」までプロにお任せいただくことをおすすめします。
まとめ
まとめ
ここまで2段支柱の基本知識についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
DIYでフェンスを設置しようとすると部材の確認が面倒でかつ工事も大変です。
正直プロに任せる方が無難です。
今回は、とくにデザインについては紹介しておりませんでしたが、ほとんどのアルミフェンスをそのまま2段フェンスにも使うことができます。
無機質なアルミ色だけでなく、木調アルミフェンスやルーバーフェンス、すりガラス調のポリカフェンスなどがございます。
取り付け場所や外構・リビングからの視線、庭の広さや風当りなども考えながら、お気に入りのフェンスをお選びください。
フェンスのデザインについては、こちらからもチェックをすることが可能です。
デザインとだいたいの金額を確認したら、当店までメールないしはお電話でお問い合わせいただければ、2段フェンスの概算見積や無料現地調査をさせて頂きます。
こちらからご覧いただけます!