1.5台用カーポートの基礎知識
あまり知られていませんが、カーポートには1.5台用というサイズ展開がございます。
カーポート1台用を奥行方向へ延長させた商品です。
奥行を延長すると、カーポート1台用では出来なかった使い方が可能になります。
知られていないからこそ、知って欲しいカーポート1.5台用の情報を取り揃えました。
この記事は以下の方に向けた情報となっております。
・カーポート1.5台用のご購入をお考えの方
・カーポート1台用では物足りないと思っている方
・カーポート2台用では大きすぎると思っている方
・カーポート1.5台用について情報を集められている方
カーポート1.5台用のメリット・デメリットについて
カーポート1.5台用のメリット・デメリットについて
・カーポート1.5台用の最大のメリットは、奥行サイズの展開力
・カーポート1.5台用の最大のデメリットは、柱の数
カーポート1.5台用の最大のメリットは、奥行サイズの展開力
カーポート1.5台用では、1台用には無かった奥行サイズが用意されています。
最大奥行は約7,200mmとなっており、車体全長が5mを超える大型車も余裕を持って停めることができます。
車を停めてもゆとりが生まれるスペースでは、様々な活用方法がございます。
例えば、家族がご使用されるバイクや自転車を停めることができたり、作業スペースを設けたり、替えのタイヤなどの荷物を置く場所にもなります。
他にも空いたスペースに物置を配置することで、雨の日でも濡れることなく、荷物の出し入れができることも魅力の一つです。
車の駐車スペースと、あったら便利なスペースの共存がカーポート1.5台用のメリットです。
カーポートのメリットについて、より詳しいご説明はこちら
カーポート1.5台用の最大のデメリットは、柱の数
一般的なカーポート1.5台用の柱の数は3本と、1台用に比べると1本多い構造となっています。
柱が多ければ施工位置が限られたり、圧迫感を感じる場合があるため、注意が必要となります。
ただし、その分奥行サイズに余裕ができるため、カーポート下が狭くなるわけではございません。
敷地に余裕がある場合は、大きなデメリットになることは考えにくいです。
また、間口は1台用カーポートと同じであるため、その点は注意をしておくべきかもしれません。
カーポートのデメリットについて、より詳しいご説明はこちら
カーポート1.5台用選びのポイントについて
カーポート1.5台用選びのポイントについて
空いたスペースをどうやって使うかを考える
カーポート1.5台用の基本的な選び方はカーポート1台用と同じです。
唯一異なる点が、空きスペースの活用方法です。
奥行が潤沢な1.5台用では、その空いたスペースをどうやって活用するかで、選び方が変わってきます。
自転車、バイク(原付)、バイク(大型)、物置、タイヤ、幅・全長の早見表 ※一般的なサイズを想定しています
自転車 | スクーター | 大型バイク | 小型物置 | 中型物置 | |
---|---|---|---|---|---|
幅(間口) | 約600mm |
約700mm | 約1,300mm | 最小900mm程 最大2,200mm程 | 最小1,300mm程 最大3,600mm程 |
全長(奥行) | 約1,900mm |
約2,000mm | 約2,600mm | 最小530mm程 最大900mm程 | 最小890mm程 最大2,900mm程 |
最大奥行が約7,200mmとなるカーポート1.5台用ですが、お持ちの車と空いたスペースの活用方法で、選び方は大きく違ってきます。
置きたい物や、活用方法から考えてみるのも、一つの手です。
また配置を考える際は、車のトランクを開けた全長サイズを考慮することを忘れないでください。
なぜ1.5台用を選ぶべきなのか
なぜ1.5台用を選ぶべきなのか
1台用 | 1.5台用 | 2台用 | |
---|---|---|---|
間口 | 最大間口3,000mmとゆとりは少ない |
最大間口3,000mmとゆとりは少ない | 最大間口6,000mmとゆとりがある |
奥行 | 最大奥行5,700mmと一般的な車を停めるには十分 |
最大奥行7,200mmと大型車の駐車やゆとりのあるスペースが取れる | 最大奥行5,700mmと一般的な車を停めるには十分 |
こんな人にオススメ | 安価に工事をしたい方、小回りのある商品をお求めの方 |
駐車スペースと作業スペースが両方欲しい方 | 2台の車をお持ちの方 |
難点 | 間口が手狭に感じる場合がある |
間口が手狭に感じる場合がある | 施工位置に余裕が必要 |
1台用ではなく、1.5台用を選ぶ理由
1台用と1.5台用は車を1台分停めるカーポートという意味では、ほとんど同じです。
しかし、生活スタイルは大きく違ってきます。
車を停めつつ、ゆとりのあるスペースが確保できる1.5台用は、日常に快適さをもたらせてくれます。
駐車場を見渡したときに、家族の愛用自転車やバイクがある方、雨さらしの家財が置いてある方には、1.5台用のカーポートをオススメします。
奥行が長いため、駐車場から住宅までの通路で、雨に濡れてしまうのを防ぎたい方にも推奨です。
また、一般的なカーポート1.5台用の本体工事費は、約1.2倍~1.3倍程となっています。
約1.3倍程度の工事費差で、ゆとりのあるスペースが手に入るため、予算に余裕がある方は、一度検討してみてください。
2台用ではなく、1.5台用を選ぶ理由
2台用の場合、ほとんどの方が車を2台お持ちです。
そのためカーポート2台用の場合は、車を2台停める場所という考え方が多いです。
対して、1.5台用の場合は、車を停める場所とその他のスペースを区切って考えることができます。
限られたスペースで自由な選択肢が取れることが、1.5台用のならではの魅力です。
ただし、間口サイズは1台用のままなので、間口にゆとりが欲しいという方は、2台用のご検討もオススメします。
カーポート1.5台用に停められる車種はこちら
カーポート1.5台用に停められる車種はこちら
軽自動車 | タント、ワゴンR、N-BOX、ミラ、ムーヴ、ハスラー、ジムニー、ラパン、デイズ、スペーシアなど… |
---|---|
コンパクトカー | ヴィッツ、パッソ、ノート、マーチ、キューブ、ソリオ、スイフト、ブーン、デミオなど… |
セダン | プリウス、カローラ、クラウン、シルフィ、スカイライン、アコードなど… |
ワゴン・SUV | ハリアー、ヤリスクロス、エクストレイル、CR-V、ヴェゼル、CX-5など… |
ミニバン | エスクァイア、ヴォクシー、ヴェルファイア、ノア、アルファード、シエンタ、エルグランド、セレナ、ステップワゴン、フリード、デリカなど… |
カーポート1.5台用の間口について
カーポート1.5台用の間口について
一般的なカーポート1.5台用の間口は2,400mm、2,500mm、2,700mm、3,000mmとなっています。
これはカーポート1台用と同じ間口サイズです。
一般的な乗用車の車幅は約1.7m~1.8mとなっているため、最小の間口2,400mmでも車を十分に覆うことが可能です。
ただし、車の乗り降りのスペースを考慮すると、手狭に感じたり雨に濡れてしまったりするかもしれません。
敷地に余裕があるときは、大きいサイズの間口をお選び頂くことをオススメします。
カーポート1.5台用の奥行について
カーポート1.5台用の奥行について
一般的なカーポート1.5台用の奥行は6,400mm、7,200mmとなっています。
カーポート1.5台用の構造としては、カーポート1台用に奥行1,400mmのハーフセットと呼ばれる延長用のカーポートを取付けるものとなります。
基盤となる1台用のカーポートの奥行は5,100mm、5,700mmとなっております。
接続部分には前後枠、連棟垂木(メーカーによって名称は異なります)という部材でしっかり繋げるため、接続部分から雨漏れする心配はございません。
ちなみに縦列駐車を想定した2台用カーポートである、たて2連棟セットは、最大奥行が11,000mmとさらに潤沢なスペースが確保できるため、奥行に特化したカーポートをご希望の方は、検討してみると良いかもしれません。
カーポート1.5台用の高さについて
カーポート1.5台用の高さについて
カーポート1.5台用の高さは標準柱、ロング柱、ハイロング柱の3種類に分けられます。
(メーカーによって呼称が異なる場合がございます。)
標準柱は約1,800mm~2,000mm、ロング柱は約2,300mm~2,500mm、ハイロング柱は約2,800mm~3,000mmの有効高となります。
有効高とは、カーポートの使用可能な高さの中で一番低い部分の高さとなっており、一般的に地面から屋根下までの高さのことを指します。
車の高さに合わせてカーポートの高さを選ぶ必要があります。
車の高さの目安としては、軽自動車が約1.4m、一般的な乗用車が約1.6m、大型車が約2.0mとなっております。
また見落としがちですが、住宅に合わせて高さを考慮をするのも大切です。
例えばカーポートの屋根先が住宅の窓に重なってしまい、陰になってしまったり、玄関が駐車場よりも高い位置にある場合は、玄関から出た瞬間、目の前にカーポートの屋根先がきてしまい圧迫感を感じてしまうなど。
日常生活に支障が出ないかを、しっかりと確認してみてください。
カーポート1.5台用の屋根について
カーポート1.5台用の屋根について
・屋根材はポリカーボネート材とスチール折板の2種類
・屋根がポリカーボネート材の場合、屋根形状はアール型とフラット型の2種類
屋根材/性能 | ポリカーボネート材 | スチール折板 |
---|---|---|
価格 | 安価 |
高価 |
採光性 | 高い |
低い |
耐風・耐積雪性能 | 一般的な強度 |
高い強度 |
デザイン | バリエーション豊富 |
重厚的なデザイン |
カーポート1.5台用の耐積雪性能、耐風性能について
カーポート1.5台用の耐積雪性能、耐風性能について
一般的なカーポート | スチール折板タイプ | 積雪地域向けカーポート | 一般的なカーポート+オプション | |
---|---|---|---|---|
耐積雪性能 | 積雪20㎝相当 |
積雪30㎝、積雪50㎝、積雪100㎝、積雪150㎝、積雪200㎝ | 積雪50㎝ | 積雪30㎝ |
耐風圧性能 | 38m/秒相当 |
46m/秒相当 | 42m/秒相当 | 46m/秒相当 |
利点 | 安価 |
屋根自体が重いため、屋根 が飛ばされにくい | 耐積雪性能を上げながら、採光性も確保できる | サポート柱が着脱式のため、状況に合わせて使用ができる |
注意点 | 積雪地域、強風地域では強度に不足がある |
採光性がない | 母屋や垂木などの骨組みが多いため、採光性が低い | ハイロングの場合だと、対応サポート柱がない |
カーポート1台用と比べて、積雪地域向けタイプの種類が少ないです。
ただし、オプションなどのバリエーションは、1台用と変わらないため、充実したオプションの取り付けが可能です。
カーポート1.5台用を買うときに注意しておくべきこと
カーポート1.5台用を買うときに注意しておくべきこと
・間口サイズに注意
・基本セットとハーフセットは同時に購入するべし
間口サイズに注意
カーポート1.5台用は、1台用と同じ間口サイズ展開のため、間口が小さいことによる後悔を耳にします。
間口が必要以上に小さいと乗り入れの際に濡れてしまったり、雨に濡れながら荷物の出し入れを行うことになってしまいます。
せっかく奥行にゆとりがあるのに、結果として雨に濡れてしまっては本末転倒です。
間口や奥行を選ぶ際は敷地に余裕があるのであれば、最大限のサイズをお選びすることをオススメします。
基本セットとハーフセットは同時に購入するべし
実はかなり見落としてしまいがちな注意点となります。
1台用とハーフセットを接続する工事方法から、後付けできるのではないかと考える方もいらっしゃいます。
事実、1台用を建てられた後に、ハーフセットを後日購入される方もいます。
しかし、1台用を建ててから、ハーフセットを購入するまでに時間が経ってしまうと、商品のマイナーチェンジや商品の廃盤などにより、ハーフセットを取付けられないという問題が発生します。
実際に、商品の廃盤により、ハーフセットの後付けが出来なくて、後悔してしまう方も少なくありません。
また購入される店舗では、ハーフセットのみの工事の場合、出張費が加算されることもあるので、金銭的にも同時に購入した方がお得です。
カーポート1.5台用の工事について
カーポート1.5台用の工事について
一般的なカーポート1.5台用の工事期間は約1日半~2日
一般的なカーポートであれば、ほとんどが1日半で完了します。
二日目は屋根材を取付ける工事や、予備日、養生期間になることが多いです。
工事期間中は駐車場に車を停めることが出来ないため、注意が必要です。
一般的なカーポート1.5台用の工事に必要な人数は約1人~2人
一般的なカーポート1.5台用の場合、1人であっても1日半で完了します。
現場の状況により、補助が入る場合がございます。
基本的に1.5台用であっても、工事期間や人数に差異がないのが特徴です。