両側支持カーポートの基礎知識
両側支持カーポートは、左右両側に柱が建つカーポートです。
最も人気の高い柱タイプとなっており、商品バリエーションも豊富となっております。
そのため、どの商品を選ぶべきか、どんな種類があるのかなど、迷われる方が多い商品でもあります。
最も選ばれているからこそ、知っておく必要がある両側支持カーポートの情報について取り揃えました。
この記事は以下の方に向けた情報となっております。
・両側支持カーポートのご購入をお考えの方
・両側支持カーポートのメリット・デメリットを知りたい方
・両側支持カーポートの種類を知りたい方
・両側支持カーポートについて情報を集めている方
両側支持カーポートのメリット
両側支持カーポートのメリット
両側支持カーポートのメリットは以下のようになっています。
・圧倒的な商品種類
・安定した耐積雪性能、耐風圧性能バリエーション
・梁延長ができる
圧倒的な商品種類
両側支持カーポートの最大の特徴が、商品種類の展開力です。
1台用から4台用まで、潤沢なサイズ選びや機能を実現できます。
敷地やお住いの地域の環境に合わせたカーポートをお選び頂けるため、こだわりの条件をお持ちのお客様には、両側支持カーポートから探し始めてみることをオススメします。
片側支持タイプや後方支持タイプには用意の無い機能もあるため、他の柱タイプでは希望商品の用意が見つからなくてお困りのお客様にも推奨します。
また同じ機能やサイズでもデザイン性や価格など、選択の幅が広いため、じっくり検討したい方は両側支持カーポートを検討候補に入れてみてください。
安定した耐積雪性能、耐風圧性能バリエーション
両側支持カーポートは柱が左右両側についているため、安定した強度が実現可能です。
耐積雪性能や耐風性能に特化した商品の用意もあるため、豪雪地域や強風が吹き抜ける場所にお住まいの方にはオススメです。
特に耐積雪性能については、最大積雪200㎝相当まで対応可能となっており、ここまでの耐積雪性能を誇るのは、両側支持カーポートだけとなっております。
また、スチール折板屋根をお選びできるのも両側支持カーポートだけとなっており、年々威力を増していく台風にも強い商品展開がされています。
強度に対して強固な商品をご希望の方や、お住いの地域に合わせた強度をご希望の方に推奨します。
梁延長ができる
両側支持カーポートは梁延長を行うことで、柱位置を大きく移動させることができます。
そのため敷地の両端にカーポートの柱を建てたり、敷地内のデザインを整えたりすることが可能です。
梁延長は最大10メートルまで延ばすことができるため、駐車場の端から端までを十分にカバーできます。
また、梁延長した柱に機能門柱やスクリーンなどのオプションを取付けることができるため、スタイリッシュなデザインと一体感のある機能性を両立させることができます。
カーポートのメリットについて、より詳しいご説明はこちら>>
両側支持カーポートのデメリット
両側支持カーポートのデメリット
両側支持カーポートのデメリットは以下のようになっています
・柱が邪魔になる可能性がある
柱が邪魔になる可能性がある
両側支持カーポートは両側に柱が建つため、柱が敷地に与える影響が大きいです。
例えば、住宅から車までの動線上に柱が建ってしまい、邪魔に感じてしまったり、敷地内に柱が4本以上建つため、圧迫感を覚えてしまうなど、生活をする中で影響する可能性があります。
購入する前に必ず、柱位置の確認や敷地の動線の確認を行うことを推奨します。
また、両側支持カーポートの場合、柱が横側に建つため、柱と車のドアが干渉してしまう恐れもあります。
特に、小さなお子様がいるご家庭では、お子様が勢いよく開けたドアが柱にぶつかってしまうケースも考えられます。
このような状況を防ぎたい方は、柱が後方部分に建つ後方支持カーポートを検討してみるのはいかがでしょうか。
カーポートのデメリットについて、より詳しいご説明はこちら>>
両側支持カーポートのサイズについて
両側支持カーポートのサイズについて
両側支持カーポート 台数別サイズ早見表
間口(mm) | 奥行(mm) | |
---|---|---|
1台用 | ・2,700 ・3,000 |
・5,000 ・5,400 ・5,700 |
1.5台用 | ・2,700 ・3,000 |
・6,400 ・7,200 |
2台用 | ・3,600 ・4,200 ・4,800 ・5,100 ・5,400 ・6,000 |
・5,000 ・5,400 ・5,700 ・※10,000 ・※11,000 |
3台用 | ・7,200 ・8,000 |
・5,000 ・5,400 ・5,700 |
4台用 | ・※4,800 ・※5,100 ・※5,400 ・※6,000 ・9,300 ・10,800 ・11,700 ・12,000 |
・4,800 ・5,400 ・6,000 ・※9,300 ・※10,800 ・※11,700 ・※12,000 |
両側支持カーポートの高さについて
両側支持カーポートの高さについて
両側支持カーポートの高さは1,800mm~3,000mm
両側支持カーポートの高さは標準柱、ロング柱、ハイロング柱の3種類に分けられます。
(メーカーによって呼称が異なる場合がございます。)
標準柱は約1,800mm~2,000mm、ロング柱は約2,300mm~2,500mm、ハイロング柱は約2,800mm~3,000mmの有効高となります。
有効高とは、カーポートの使用可能な高さの中で一番低い部分の高さとなっており、一般的に地面から屋根下までの高さのことを指します。
車の高さに合わせてカーポートの高さを選ぶ必要があります。
車の高さの目安としては、軽自動車が約1.4m、一般的な乗用車が約1.6m、大型車が2.0mとなっております。
また見落としがちですが、住宅に合わせて高さを考慮をするのも大切です。
例えばカーポートの屋根先が住宅の窓に重なってしまい、日当たりが悪くなったり、玄関が駐車場よりも高い位置にある場合は、玄関から出た瞬間、目の前にカーポートの屋根先がきてしまい圧迫感を感じてしまうなど。
日常生活に支障が出ないかを、しっかりと確認してみてください。
両側支持カーポートの屋根について
両側支持カーポートの屋根について
・屋根の種類はポリカーボネート材、スチール折板、アルミ形材の3種類
・屋根の形状はアール型とフラット型の2種類
屋根材/性能 | ポリカーボネート材 | スチール折板 | アルミ形材 |
---|---|---|---|
価格 | 安価 |
高価 | 高価 |
採光性 | 高い |
低い | 低い |
耐風・耐積雪性能 | 一般的な強度 |
高い強度 | 一般的な強度 |
デザイン | バリエーション豊富 |
重厚的なデザイン | デザイン性に優れている |
屋根の種類はポリカーボネート材、スチール折板、アルミ形材の3種類
ポリカーボネート材
カーポートの屋根材として主流な材質です。
衝撃に強く、紫外線もほぼ100%カットするため、カーポート下の車もしっかりと守ります。
遮熱に優れている熱線遮断ポリカや、防火性の高いFRP板などバリエーションのご用意もございます。
採光性に優れていることも特徴の一つです。
スチール折板
耐風・耐積雪性能に優れているのが特徴です。
積雪地域では主力商品として選ばれているため、強度が高い商品をお探しの方にはオススメです。
屋根材自体が重いため、強風で屋根が飛ばされる心配もございません。
日光を完全に遮るため、カーポート下の車内の気温上昇を抑えられます。
アルミ形材
アルミ製の屋根のため、サビに強くカーポートの劣化を防いでくれます。
スチール折板と同じで、日光を遮ってくれるため車内温度の急上昇を抑えられます。
またデザイン性に優れており、フラットでシャープな商品が多いです。
住宅に合わせてスタイリッシュなカーポートをお探しの方は、検討してみてください。
屋根の形状はアール型とフラット型の2種類
両側支持カーポートの屋根には、曲線を帯びたアール型と、真っ直ぐなフラット型の2種類が存在します。
両側支持カーポートを検討する上で、迷いがちな部分かと思われます。
結論から言うと、住宅の雰囲気や形状に合わせてお選びすることをオススメします。
例えば、住宅が丸みを帯びた形状になっていたり、洋風スタイルな雰囲気があるのであれば、アーチ状のアール型屋根を検討するのも良いでしょう。
対して、スタイリッシュさや鋭利な面影のあるモダンスタイルな住宅であれば、同じく鋭利な面影のあるフラット型のカーポートを検討頂くなど、
住宅の形状やスタイル、カーポートを建てる場所の雰囲気に合わせて考えてみると、調和が取れるでしょう。
両側支持カーポートの耐積雪性能、耐風性能について
両側支持カーポートの耐積雪性能、耐風性能について
一般的なカーポート | スチール折板タイプ | 積雪地域向けカーポート | |
---|---|---|---|
耐積雪性能 | 積雪20㎝相当 |
積雪30㎝、積雪50㎝、積雪100㎝、積雪150㎝、積雪200㎝ | 積雪30㎝、積雪50㎝、積雪100㎝ |
耐風圧性能 | 38m/秒相当 |
46m/秒相当 | 38m/秒相当、42m/秒相当、46m/秒相当 |
利点 | 安価 |
屋根自体が重いため、屋根 が飛ばされにくい | 耐積雪性能を上げながら、採光性も確保できる |
注意点 | 積雪地域、強風地域では強度に不足がある |
採光性がない | 母屋や垂木などの骨組みが多いため、採光性が低い |
一般的な両側支持カーポートの耐積雪性能は積雪20㎝相当、耐風圧性能は38m/秒相当となっております。
カーポートには耐積雪性能や耐風圧性能に特化した商品も数多く存在します。
まずは、お住いの地域の環境を調べてから、それに合ったカーポート性能を選ぶことが重要です。
両側支持カーポート選びのポイントについて
両側支持カーポート選びのポイントについて
両側支持カーポート選びのポイント
・価格で選ぶ
・デザインで選ぶ
・耐積雪性能、耐風圧性能で選ぶ
価格で選ぶ
豊富なバリエーションのある両側支持カーポートは、価格帯も多種多様です。
約20万円から購入できるものもあれば、100万円を超えるものもあり、価格帯に大きな開きがあります。
価格で選ぶ場合は、最初に予算を明確にすると良いでしょう。
また予算を潤沢に取れる場合、無理して高価なカーポートを購入するのではなく、オプションのバリエーションが豊富な商品を選び
オプションを充実させるのも良いかもしれません。
デザインで選ぶ
両側支持カーポートには、デザイン性に優れた商品も数多くあります。
例えば、三協アルミのUスタイルアゼストは、屋根を梁に吊り下げる「吊り下げ式」と呼ばれる構造となっており、カーポート内から屋根を見上げた時に梁が見えません。
そのためカーポート下に開放感を与え、浮遊感を演出できます。
また、オプションでダウンライトを取付けると、カーポートを落ち着いた高級感のあるデザインにすることが可能です。
他にも、屋根材はポリカーボネート材のカーポートが主流ですが、屋根材をアルミ製にしたカーポートは、屋根部分の質感が滑らかで、住宅との調和性に富んでいます。
カーポートは住宅の一部分といっても過言ではありません。
長年使用するからこそ、住宅の景観に合ったデザインからお選びすることをオススメします。
耐積雪性能、耐風圧性能で選ぶ
カーポートが一番影響を受けるもの、それは環境です。
外で使用するため、お住いの地域の環境を考慮する必要がございます。
例えば、積雪量が多い地域にカーポートを建てる場合は、カーポートの耐積雪性能に注意をしなければなりません。
一般的なカーポートの積雪性能は20㎝仕様となっているため、多雪地域では不足する可能があります。
また、強風にさらされる地域では耐風性能に気を配る必要がございます。
このようにカーポートを建てる地域の環境を考慮しなければ、せっかく建てたのに倒壊してしまったという大惨事にも繋がります。
両側支持カーポートでは、耐積雪性能や耐風性能に優れた商品が数多く存在します。
カーポートを検討する際には、お住いの地域の環境も考慮してみてください。
両側支持カーポートのメーカーについて
両側支持カーポートのメーカーについて
両側支持カーポートを買って後悔しないために
両側支持カーポートを買って後悔しないために
・サイズで後悔しないために
・耐積雪性能、耐風圧性能で後悔しないために
・生活で後悔しないために
サイズで後悔しないために
カーポート選びで最も気を付けるべき点と言っても過言ではありません。
特によく耳にする後悔が、サイズが思ったよりも小さいというものです。
敷地よりも必要以上に小さなカーポートを選んでしまった結果、手狭に感じたり、車の停め方次第では雨に濡れてしまうこともあります。
間口や奥行を選ぶ際は敷地に余裕があるのであれば、最大限のサイズをお選びすることをオススメします。
サイズが大きすぎる場合、現場に合わせてカットを行うことは可能ですが、サイズが小さい場合は増築ができないことを覚えておくと良いでしょう。
耐積雪性能、耐風圧性能で後悔しないために
強度が不足したカーポートは倒壊の恐れに繋がります。
カーポートが倒壊してしまうと、車はもちろん家財や住宅、人的被害にも影響してしまう可能性がございます。
そうならないために、お住いの地域の環境を事前に調べる必要があります。
特にカーポートを建てる地域の積雪量、積雪頻度、強風・突風の発生頻度を調べると良いでしょう。
風が抜けやすい田園地域や、ビル風が発生しやすい高層建造物近くなども突風の恐れがあるので、注意が必要です。
もし、お住いの地域の環境の判断が付かない場合には、購入店などに聞くと良いでしょう。
購入店では、過去の販売商品の情報が蓄積されている場合が多いため、その地域ではどんな性能のカーポートが重宝されているかを知ることができます。
また、屋根材が風に飛ばされることを懸念されている方は、スチール折板タイプの屋根材をお選びすることをオススメします。
生活で後悔しないために
実は見落としがちなのがこの後悔です。
カーポートの設置位置を考える際は柱位置だけではなく、屋根先が希望の場所に来るかどうかも考える必要があります。
意外と知られていませんが、カーポートの屋根先と住宅との間にはすき間を設ける必要がございます。
なぜなら風の影響を受けて揺れたカーポートが住宅と接触し、住宅に傷をつけてしまう恐れがあるからです。
最低8㎝はすき間が必要となります、これは壁に打ち付けをしない独立テラスと同じすき間となっております。
ただし、カーポートはテラスより大きなサイズであるため、できればもう少しすき間を空けるとより安心してお使い頂けるかと思います。
具体的には約30㎝くらい空けるのが理想的です。
これらを見落とした結果、カーポートと住宅との接触が発生したり、必要以上にすき間を空けてしまい雨が降り込んでしまったりなどの問題が生じてしまいます。
また、カーポートの屋根先がリビング窓と重なってしまい、室内の日当たりが悪くなってしまう問題も考えられます。
こうした後悔は、事前確認を行うことで無くすことが可能です。
屋根先と住宅とのすき間の推奨サイズや、屋根先の位置などは、敷地条件で変動するため、中々個人で調べることが困難です。
そういうときは、現地調査を実施してみたり、プロの意見を求めることをオススメします。